担保評価用の不動産鑑定とは?銀行が重視するポイント
担保適格の3原則とは 銀行などの金融機関が不動産を担保として受け入れる際には、まずその不動産が「担保として適格か」を判断します。このとき基準となるのが、担保適格の3原則です。 ① 安全性の原則(物理的・法的に安全か) 担保物件が物理的に安全であること(老朽化や災害リスクが小さい)に加え、法的にも安定していること(権利関係や法令上の問題がない)を求めます。たとえば、越境・建築基準法違反・権利関係の不 […]
担保適格の3原則とは 銀行などの金融機関が不動産を担保として受け入れる際には、まずその不動産が「担保として適格か」を判断します。このとき基準となるのが、担保適格の3原則です。 ① 安全性の原則(物理的・法的に安全か) 担保物件が物理的に安全であること(老朽化や災害リスクが小さい)に加え、法的にも安定していること(権利関係や法令上の問題がない)を求めます。たとえば、越境・建築基準法違反・権利関係の不 […]
限定価格とは 「限定価格」とは、特定の条件や関係者、利用目的を前提に成立する価格を指します。通常の市場(不特定多数を前提)で成立する「正常価格」とは異なり、不動産の併合等を前提とした場合に隣地所有者、共有者といった特定の相手方にのみ成立するする価格です。 限定価格が発生する典型的な場面 ① 隣地の併合 たとえばA土地とB土地が隣接しており、A土地が不整形・角地でB土地を取得すれば整形地・角地となる […]
不動産の売買では、物件価格以外にもさまざまな費用がかかります。これらを正しく理解していないと、思わぬ出費で資金計画が崩れてしまうこともあります。ここでは「購入時」と「売却時」に分けて、かかる主な費用を整理しました。 不動産購入時にかかる主な費用 1. 税金関係 印紙税売買契約書に貼付する収入印紙代。取引金額によって変動(例:1,000万円~5,000万円の取引で2万円など)。 登録免許税所有権移転 […]
不動産鑑定士は、不動産の価格を公正かつ客観的に評価する国家資格者です。「不動産の鑑定評価に関する法律」に基づき、不動産の適正な価値を明らかにする唯一の資格として、司法や金融、税務など多方面で重要な役割を果たしています。 不動産は立地や市場動向、権利関係など多くの要素が価格に影響を与えるため、専門的かつ中立的な判断が不可欠です。当事務所の不動産鑑定士は、これらの要素を総合的に分析し、信頼性の高い鑑定 […]
遊休地を放置すると税負担が重くなる 相続や投資で取得した土地を長年利用せずに放置しているケースは少なくありません。しかし、土地は利用していなくても固定資産税や都市計画税といった税金がかかり続けます。さらに、将来的に相続が発生時の評価額も建物が存在する場合よりも割高になります。つまり、遊休地は「使わなくても税金だけがかかる資産」と言えるのです。 活用によって評価額が下がるケース 不動産は「利用状況」 […]
継続賃料とは 継続賃料は賃料・地代の増減額請求といった現行の賃料を改定する際に算出される賃料であり、不動産鑑定評価基準では、継続賃料を 「不動産の賃貸借の継続に係る特定の当事者間において成立するであろう適正賃料」 と定義しています 。つまり、新規契約時に想定される「正常賃料」とは異なり、既存の契約関係を前提に形成される点が特徴です。 価格時点と直近合意時点の違い 価格時点とは価格時点は、価格を判定 […]
遺産分割協議で不動産が問題になりやすい理由 相続財産の中でも不動産は大きな割合を占める資産ですが、現金のように簡単に分けることができません。「評価額がいくらなのか」「誰が取得するのか」といった点で意見が食い違い、遺産分割協議が難航するケースが多く見られます。 このような場面で客観的な基準となるのが、不動産鑑定士による 不動産鑑定評価 です。 不動産鑑定評価を利用するメリット 1. 公平な遺産分割の […]
令和7年(2025年)7月1日時点の都道府県地価調査の結果が発表されましたので、その概要をまとめました。 詳細については下記URLを参照ください。 https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_fr4_000044.html 地価調査とは? 都道府県地価調査は、毎年7月1日時点における土地価格(更地の価格)を、都道府県知事が調査・公表するもの […]
不動産を売却する際や、相続・税務申告などで評価額を提示する必要があるときによく耳にする「査定」と「鑑定評価」。似たような言葉ですが、実際には役割も法的な効力も大きく異なります。本記事では、それぞれの意味や特徴、利用シーンの違いをわかりやすく解説します。 不動産の「査定」とは? 査定を行うのは誰? 査定は、不動産会社(宅地建物取引業者)が行います。専門資格は不要で、営業活動の一環として実施されるのが […]
相続において、不動産は資産全体の中でも特に評価や分配が難しい財産のひとつです。路線価や固定資産税評価額をもとに相続税評価額が算出されますが、土地の形状や利用状況によっては、これらの評価額が実際の時価と大きく異なる場合があります。 こうしたときに有効なのが、不動産鑑定士による「不動産鑑定評価」です。専門家が客観的な手法で算定する鑑定評価額を活用することで、相続税の負担を適正化したり、遺産分割における […]