鑑定コラム:限定価格の評価
限定価格とは 「限定価格」とは、特定の条件や関係者、利用目的を前提に成立する価格を指します。通常の市場(不特定多数を前提)で成立する「正常価格」とは異なり、不動産の併合等を前提とした場合に隣地所有者、共有者といった特定の相手方にのみ成立するする価格です。 限定価格が発生する典型的な場面 ① 隣地の併合 たとえばA土地とB土地が隣接しており、A土地が不整形・角地でB土地を取得すれば整形地・角地となる […]
限定価格とは 「限定価格」とは、特定の条件や関係者、利用目的を前提に成立する価格を指します。通常の市場(不特定多数を前提)で成立する「正常価格」とは異なり、不動産の併合等を前提とした場合に隣地所有者、共有者といった特定の相手方にのみ成立するする価格です。 限定価格が発生する典型的な場面 ① 隣地の併合 たとえばA土地とB土地が隣接しており、A土地が不整形・角地でB土地を取得すれば整形地・角地となる […]
継続賃料とは 継続賃料は賃料・地代の増減額請求といった現行の賃料を改定する際に算出される賃料であり、不動産鑑定評価基準では、継続賃料を 「不動産の賃貸借の継続に係る特定の当事者間において成立するであろう適正賃料」 と定義しています 。つまり、新規契約時に想定される「正常賃料」とは異なり、既存の契約関係を前提に形成される点が特徴です。 価格時点と直近合意時点の違い 価格時点とは価格時点は、価格を判定 […]
不整形地(旗竿地以外)の評価 土地の形状が不整形である場合、正方形や長方形のような整形地と比較して、建物の建築や配置等が制限され、土地の利用効率が劣ることがあることから減価が行われます。 減価の程度については、不整形の程度によって異なりますが、土地価格比準表(七次改訂)によると、標準的な住宅地の場合で0~35%程度となっています。 袋地(旗竿地)の評価 旗竿地の評価については主に以下の3点の要因か […]
道路に接面していない土地は無道路地と呼ばれ、こうした土地は単独では建物を建築することができません。鑑定評価では、最も近接する道路に接面する標準的な画地を想定し、これと比較して減価率を査定することが一般的ですが、この減価率を構成する主な要因として以下の要因があります。 ①無道路地が建築基準法の接道義務(2mの接道)を満たすために必要となる支出金額 ②有効宅地部分が道路に直接に接していないことによる居 […]
崖地を含む土地については、崖地の利用可能性を考慮して崖地部分の減価を査定し、これに崖地と平坦地の面積の割合を考慮して土地全体の減価率を査定します。また、崖地は下図のように下り崖地で境界が定められていることが一般的なため、ここでは下り崖地を前提に解説します。 崖地部分の減価については、主に以下の要因を崖地の傾斜度、平坦部分との位置関係を考慮して行われます。 ①崖地の傾斜度(15°未満か以上によって崖 […]
私道は様々な利用形態がありますが、鑑定評価においては主に次の2種類に分類されます。 ①特定の者の通行の用に供される私道(共用私道) ②不特定多数の者の通行の用に供される私道(準公道的私道) ①と②の違いがわかりにくいと思いますが、判断の1つの指標としては通り抜け可能か否かという点を意識していただければ良いと思います。具体的な例としては下図をご参照ください。 鑑定評価においては、①につ […]
立退料とは 立退料(立ち退き料)とは、借主が建物を明け渡すことによって被る損失を補償するために、貸主が支払う金銭のことをいいます。しかし、立退料については法律上の明確な規定が存在しません。そのため、支払う義務や金額の算定方法が制度として確立されておらず、「相場」が分かりにくいのが実情です。 不動産鑑定評価基準では立退料を直接定めてはいませんが、立退料の構成要素の一つである「借家権価格」については定 […]